添乗員の仕事についてのいろいろ話

ピンク色の背景に「Tour Escort」の文字

Tour Escort

初めましてMASAと申します。添乗員がお届けするブログ【MASA-TABI|海外旅行に出発する前の参考に】の関連記事、添乗員のいろいろ話です。

添乗員の仕事いろいろ

事前の準備が一番重要

旅行というのは「時間の流れのなかで進んでいくもの」なので、そのときになってから考えては遅いのです。予め徹底的に確認&準備をして、本番に臨みます。

手配書だけではアバウト過ぎでダメ!⇒過去日報を研究するなり、細かく詰めておいて、自分の頭の中で流れが見えてきてから出発、あとは微調整。

なので旅行中は何もしていないように見えるかもしれませんが、何もしなくていいように事前準備をしているのです (現場では、突然の対処に追われたり、お客様との会話などある)。

仕事としての旅行=付随業務も多い

例えば、あちこちの出発地(支店)から集まってくるツアー→バラバラの名簿や利用便を整理し直すだけでも大変~

オプショナルの販売・・・自由行動や自由食があるときに。質問対応・集計・連絡・集金と大変。

「全国旅行支援」など・・・業務が増えて非常に面倒 (その都度やり方も確認)。

ツアーだと、バラバラのお客様が公平になるよう座席割などしますが、その他にもコロナ禍では、バス内で話が盛り上がり過ぎないようにとか、勝手に席を移動しないよう注意しなければならないなど。

単に旅行を進めるだけだったらどんなに楽かと思ってしまいますが、こういった業務=仕事ですので。

その他大事なことは

業務内容としては、旅程管理は基本として、海外ツアーならガイディングやガイド通訳もやらなければいけませんが、

大事なのは⇒ お客様のケア・人と接するという部分ですかね (大変でもあり、勉強にもなる)。

添乗員の仕事って嫌なこと・トラブルも多いですが、この仕事でしか味わえないものもあると思います。

あと他に、添乗員は毎回いろいろな人と一緒に働く (ドライバーやガイドさん他)、という点も特徴でしょうか (関係機関の協力なしではツアー遂行できません、非常に大事)。

ツアー以外にどんなものがあるか

添乗員というと=ツアーの同行と思われがちですが、関連記事の欄でも説明していますが、ツアー (募集型旅行) 以外にも、手配旅行という形態があり、前の会社ではほんといろいろやりました。

大型の修学旅行に、法人系ご一行様、会議やイベント、スポーツ、はたまたインバウンドまで。

仕事が少ない時期には、スキー場に泊まり込みで用具レンタルや、ホテルのレストラン業務をやったり。

ロック音楽フェスティバル (サマーソニック)、オリンピック、サッカーなどの仕事 (空港出迎え他) では、自分の好きなアーティストや有名選手に会えたりもしました。

一般旅行業務取扱主任者とは

今は「総合旅行業務取扱管理者」と呼び名が変わったようですが、国内だけでなく海外も扱える版という意味です。

内容は、旅行業法や約款、JR&航空運賃の計算などで、旅行会社を設立したり・責任者には必要な資格ですが、添乗だけなら「旅程管理主任者」だけ持っていれば十分。

というより添乗という仕事では、資格などより、「どれだけ動けるか」の方が重要でしょう。

語学や幅広い知識も必要ですが、判断力・柔軟性が要る、基本は超~接客業の、非常に「アナログな」仕事なので。

給料は低い上、天候や災害・疫病などの影響をもろに受けたり不安定ですが、私はやりたい仕事だったので...

旅行会社と添乗員は別物

旅行会社とは=社員の営業や企画担当者のことで、添乗員とは=子会社や添乗専門会社、すなわち分業です。

担当者が毎回自ら乗っていては、ずっと会社留守で仕事が回らないでしょう。

添乗員とは私から見ると、一緒に旅行しているのでお客様と同じ目線にもなりますが (現場視点だともっとこうした方がよいとか)、

でも業務なので、やはりいろいろと旅行会社側の見方ではあるかなぁ (ツアー・団体ならではの制約や予算という現実もある) みたいな感じですかね。

私のすべきことは、既に決められた・できる範囲のなかで微調整や工夫をして、最大限によい旅行になるよう努めることでしょうか。

まあでも重要な判断は担当責任者の確認をとり・指示を仰ぎますが、あとは現場のいつもの流れみたいなものがあって、任せてもらってやっている感じでしょうか。

現場、添乗員の視点から

いろんなサイトを見ると、華やかな画像や誘い文句に惹かれますよね!確かに現実は売ってなんぼ。

でも旅行って、お申し込みいただいたら終わりではなく、行ってからが本番。添乗員はその部分を担当するので、出来れば事前に知っておいてほしいこともあります。

別に実際行ったらよくないとかではなく、自分のコース内容を予測できて行っていただけたら、よりよいかなぁと。

ツアーだとツアー仕様な部分もあったりするし、旅行は行ってみなければわからない商品ですので。

なのでツアーで行ってみたらどんな感じになるか、その現場の視点から記事を書いていきたいと思っているのですが、

一度きりではわからない、何度も行っているとわかってくるもの、何パターンも比較して気付くこともあるみたいな点が、添乗員ならではの視点でしょうか。

あともちろん売るといっても、本元の旅行会社はとても大変です。今や価格を抑えたなかで良い商品を企画しなければで、ツアーが売れなければ、私の仕事もないわけですから。

コロナ禍で国内添乗へ

元添乗員と自己紹介していますが、緊急事態宣言が解除され (2021年秋)、一時的・暫定的に添乗に復帰。

十数年ぶりに国内添乗をやって、思ったこと・気付いたことを書きたいと思います。

海外と国内では仕事が全く違う

私は昔、国内添乗もやっていたので、なんとかいけますが、仕事はまったく別物ですね。

なんというか国内はすごく細かくて&忙しない、海外でやっているやり方ではとても時間通り回れません。

また海外では、打合せ時に各機関への確認電話はしないし、当日でも前箇所から入れ込み電話などしませんし (食事やガイドミート時間が大幅にズレるときくらい)、

ホテルチェックインも到着時にします (ルーミングや設備もそのときわかる)。

でもまあ国内の方がよい面もありますかね。宿入りも早めで、毎食事のドリンク注文ケアもないし、お困り事で電話をかけてくることもほとんどない。

まあ他にもいろいろありますが、どっちもどっちですかね。

食事が美味しい&温泉は最高!

ずっと海外のツアー食に慣れていると (主にヨーロッパ)、久々の国内宿での夕食が、あまりの美味しさにビックリ!今までのは何だったんだろうという感じでした。

国内では、昼は業務用の別食ですが、夕食は同メニューが多いので (〇〇牛など特別豪華メニューはさすがに別ですが)。国内旅館での食事はよいですね!(和食膳)

でも昔、国内をやっていた頃はそうは思っておらず、海外の食事はさぞかしいいんだろうなと憧れたものですが、違いました。

それに温泉、やっぱいいですよね!これぞ日本のよさだなぁ~って!裸で足を伸ばして入る露天風呂は、仕事で行っているとはいえ、至福のひと時です (私の福利厚生)。

改めて日本のよさを再実感

国内は昔さんざやったのに、久々なのでとても新鮮に感じるのです。行ったことあるはずなのに忘れてしまっていて、初めて行くような感じで。

でも海外をやってきたからこそ、改めて日本のよさを再実感という感じでしょうか。今では同じ日本を見るにも、見方が違うというか、楽しいです。

昔はそれこそ、海外に行きたいとしか考えていませんでした。でも実際あちこち行っていろいろわかってくると、どっちもどっちかなって。海外と日本、それぞれに良い点・悪い点があると私は思います。

日本の方がよいと思うことは、上記の食事&温泉の他にも、治安がよい、人がきっちりしている、ホテルの整備もしっかりしているなど (古いとかは別として)。

でも海外の方が気楽というか、また別な雰囲気があり、適度ないい加減さもよかったり悪かったり。あと接客サービス業に対する扱われ方も違いますかね。

★追記で、しばらく国内をやっていない間に、いろいろ変わっていました。宿の食事会場は座敷でもテーブル・イス席になっていたり、部屋も和室にベッド、館内禁煙、外国語表記も増えていたり。

★バスガイドなし、昼は自由食というツアーが多くなった気がします (今はガイドさんの有難みをとてもを感じます)。

まとめ

旅行とは全然関係ないですが、普段話すことはない、添乗という仕事に関するあれこれ、個人的な考え・思っていることなどをお話ししてみました。