南西フランス、ツアー旅行記 (美しい村、サルラ~)

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初めましてMASAと申します。添乗員がお届けするブログ【MASA-TABI|海外旅行出発前の参考に】です。

この記事では、2025年に新しく出始めた南西フランスのツアーに乗った添乗記をお話ししたいと思います。

あまり聞かない地名の町ばかりを訪れる内容で (ボルドー、トゥールーズ、カルカッソンヌだけではない)、もう有名どころはすべて行ききってしまったリピーターの方向けでしょうか。

ツアーコース選びの参考に、また出発前の予習用に、是非お読みいただければと思います!

南西フランス手書きマップ

サンテミリオン

ボルドーから東へ約45km、ワインの産地として有名ですが、ブドウ畑に囲まれたなかにぽつんとある旧市街も歴史ある観光スポットです。

旧市街 モノリス教会

モノリス教会上テラスからのサンテミリオン旧市街の眺め北の旧市街入口やや東でバスを降りて、歩いて南下しツーリストオフィスまで行って現地ガイドとミート。

その場所はあとから行くモノリス教会の上にあたる場所で、すぐ向かいのテラスからはパノラマ景色が見渡せます。

そうしたら、すぐ近くの急な坂からも行けるのですが、私たちはあえて一旦先の南北に走る道に戻り、少し南下したところにあるCadène門から下って、モノリス教会下側に行きます(入口は下にある)。そしてガイドの案内で入場見学。

下から見上げるモノリス教会町名の由来&教会の歴史・・・町の名は、8世紀にブルターニュ出身の修道僧エミリオンが、この地にやってきて洞窟で隠遁生活を送ったことに由来。12~15世紀にかけて、石灰岩の一枚岩を掘って地下教会が造られました。

古代ギリシャ語で「モノ」は「単一」、「リトス」は「石」を意味し⇒「モノリス」=一枚岩。その一枚岩を地下にくり抜いて造られたという、この地にしかない珍しい教会です。しかも長さは38m、高さ12mと巨大。

ということで、このサンテミリオン(聖エミリオン)というのは、単にワインが有名なだけでなく、モノリス教会を中心とした旧市街という見どころもあるのです (そこに歴史がある)。

ワイナリー

サンテミリオンのブドウ畑

歴史 

ワイン造りは古くローマ時代から続いていますが、1199年に「ジュラード」という自治権をイングランド王ジョンから得て、ワインの品質管理や流通を監督する組織が設立。

そのジュラードはフランス革命で一度解散しますが、1884年にフランス初のワイン生産者組合を設立され、1948年にはジュラードが復活します。

1999年にサンテミリオン管区が文化的景観としてユネスコ世界遺産に登録され、管区を構成する8つの町は2001年、遺産憲章に署名。

特徴 

粘土質で石灰岩という土壌とブドウ栽培に合った気候によって生み出されている。

ブドウの主要品種はメルローで、カベルネ・ソヴィニョンなどと一緒に組み合わされることが多い。

ツアーでの観光は 

村から北西1.3kmにある「Château Ambe Tour Pourret」を訪れました。ワインヤード→ワインセラーと見学し→ワイン2種の試飲を。

サルラ・ラ・カネダ

サルラ・ラ・カネダ

サルラのリベルテ広場(青空市) サルラのガチョウ広場(Statues des Trois Oies) フォアグラ製品のディスプレイ 眠っているガチョウの木彫り

町の概要 

4つに分割されるペリゴール地方のうち、南西に位置するペリゴール・ノワール(黒)の中心都市。以下に紹介するドルドーニュ川沿いの町よりも15kmほど北東にあり、このエリアの観光拠点(宿泊地)。

歴史は、13~14世紀に商業の中心地として繁栄、イギリスとの百年戦争で街は破壊されてしまいますが、現在は景観保護復興の「マルロー法」により復元されています。

街並みは、中世から~ルネサンス期にかけての美しい建築物が立ち並び、石畳の狭い路地や広場が広がっています。中世の木骨造りの家や、黄金色の石材で造られたルネサンス様式の大邸宅も特徴的です。

またこの町では、毎週水曜と土曜に青空市が開かれ、地元民や観光客で賑わいます。フォアグラ、トリュフ、クルミが名産品です。

ツアーでの観光は 

旧市街南入口の手前でバスを降り、現地ガイドとミート→ 南北を貫くメインストリートのレピュブリック通りを北上→ 途中で右に入り、ツーリストオフィスを通って、聖サセルドス大聖堂へ。

裏手から出て、Lanternes Des Morts(一番古い塔) から城壁の上を歩く感じで北へ進み→ リベルテ広場の北をぐるっと反時計回りに行って、Old St. Mary's Church- Covered Market(旧マリア教会跡をそのまま使った屋内市場)→

Statues des Trois Oies(3匹のガチョウ像がある広場、この町はフォアグラが有名なのでガチョウがシンボルに)→

最後、リベルテ広場を見下す北の高台にて解散し、フリータイム (私たちが訪れた日は土曜日で青空市あり~13:00)。

ガイドが建物の説明をしながら進み、他にもいくつか見どころはありました(↑画像のガチョウ彫刻がある店など)。

名物料理 

  • フォアグラ
  • Gésier de Canard・・・ 鴨の砂肝 (前菜でやたら出る)
  • Magret de Canard fumé・・・鴨胸肉の燻製
  • Confit de Canard・・・鴨のコンフィ (低温油で煮込み)

ラ・ロック・ガジャック

ラ・ロック・ガジャック、ドルドーニュ川沿い断崖の景観ガバール船サルラ・ラ・カネダの街から南南西へ約14km、ドルドーニュ川沿いの断崖に貼り付くように民家が並ぶ独特の景観を持った小さな村。

観光は、18世紀の交易船を再現したガバール船に乗って、カステルノー城まで行って戻ってくるという50分の遊覧で。

ベナック・エ・カズナック

ベイナック村の散策1 ベイナック村の散策2 ベイナック村の散策3 ベイナック村の散策4ラ・ロック・ガジャックから西へ5km、13世紀の城壁が残る「フランスの最も美しい村」の1つ。

ドルドーニュ渓谷を見下ろすところにある村で、頂上に城がある。川沿いに伝統ある石積みの家や愛らしい街並みが広がっています。

川沿い道・西端にある駐車場にバスをとめ、ツアーでの観光は自由散策。川を背にして山側へ道を入っていき (トイレは曲がる前の川沿いにある)、斜め右に坂を上がっていくと↑画像のような街並みに入っていきます。

そして左へ、細くなっていく道を上っていくとベナック城へたどり着きます (片道歩15分あれば)。丘の上には少しお店があり、さらに奥へ進むと展望スポットもあり。

これといって見どころはないので (←お客様の感想では。可愛らしい街並みを楽しむのがこの町の観光と思いますが)、1時間もあれば十分でしょう。

ロカマドゥール

ロカマドゥール城&サンクチュアリの遠望ドルドーニュ川につながるアルズー渓谷の切り立った絶壁にたたずむ小さな村。1166年に初期キリスト教徒だった聖アマドゥールの遺骸が発見され、しかもその身体が腐敗もせず元のままだったという伝説と奇跡で知られる巡礼地。

ツアーでは山上城の駐車場でバスを降りて現地ガイドとミート、ゴンドラで下って山中腹のサンクチュアリと呼ばれるエリアへロカマドゥールのノートルダム礼拝堂外観

少し歩いて教会に囲まれた敷地内に入ると、階段の右上にはノートルダム礼拝堂、上の岩を見上げると「伝説の剣デュランダル」&壁画、礼拝堂の右に繋がるのがサン・ソヴール聖堂、下には地下礼拝堂があります。

ノートルダム礼拝堂に入ると、「黒い聖母子像」と「奇跡の鐘」があります。また地下礼拝堂に聖アマドゥールが埋葬されています。

中世の巡礼者たちは罪を悔い改めるため、村中央にある216段の「巡礼者の階段」を両膝だけで上ったといわれます。

現在サン・ソヴール聖堂と地下礼拝堂が世界遺産に登録されています。狭いエリアなのであまりたくさんの時間は要らないでしょうか。

サン・シル・ラポピー

街の概要

サン・シル・ラポピーの村1(南東から望む村全景) サン・シル・ラポピーの村2 サン・シル・ラポピーの村3 サン・シル・ラポピーの村4ロット川を見下ろす崖の上に立つ、「フランスの最も美しい村」に認定されている村の1つです。

12~16世紀の木骨組み家屋が建ち並び、石畳の細い路地が迷路のように張り巡らされている、中世の面影を色濃く残す街です。

街の歩き方は

車通りの西寄りでバスを下車し、階段&坂を下って、まずインフォのある広場まで行きます (迷う&雨だと滑る)。

そしてこの広場を集合場所にし1時間ほどの自由散策に~トイレは建物の外にあり (無料で3つ、ボタン押すと開く)。

どこを見ても可愛らしく絵になるので、ぶらぶらしてしるだけで楽しいですが、見どころを挙げるとすれば⇒

東へ進むと大きな教会があり、広場のすぐ上を上がれば見晴らし台。ちなみに↑の画像➀は、車道の東寄りの位置から撮ったものです。

アルビ

街の概要

アルビの街全景(川対岸より)トゥールーズから北東へ80kmに位置する商業都市。街をタルヌ川が流れ、赤レンガの建物が多いことから「赤い町」と呼ばれています。

13世紀以降、アルビはローマ・カトリックから見て異端とされるカタリ派が発展。その撲滅のために派遣されたアルビジョワ十字軍の弾圧を経て、ローマ・カトリックの支配下になります。以後、長きにわたってカトリック体制が続くことに。

画像はタルン川対岸からPont Vieux(古い橋)を入れて旧市街全景を撮影したものですが、メルキュール・ホテル辺りから撮るとよいです。

サント・セシル大聖堂

街のシンボル、1282年から建設され完成したのは1480年。奥行き約113m×幅35m×高さ40mという、南方ゴシック様式の巨大な建造物です。

ロートレック美術館

13世紀に建てられたベルビ宮殿を改装した美術館。ロートレックというとポスターを描く画家というイメージが強いですが、この美術館の前半には人物画が多く出てきます。

そして途中からポスターの「ムーラン・ルージュのラ・グーリュ」など有名作品が出てくると、見たことある~という感じになってきますかね。

私は熱狂的ファンとかではないのであまり絵はわかりませんが、この美術館を楽しみに来られる方は多いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。南西フランスのツアーというのはまだあまり出ていないと思いますが(この手の内容の)、フランスにはこんなところもあるのかと、けっこうおもしろいのでおすすめです。

それではどうぞ、よい旅を!お気をつけていってらっしゃいませ!

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