初めてのイタリア・ツアー選びポイント⇒おすすめ、注意点(+両替・スリ・事前勉強)

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初めましてMASAと申します。添乗員がお届けするブログ【MASA-TABI|海外旅行出発前の参考に】です。

この記事では、初めてツアーでイタリアに行く際の、チェックしておきたいポイントについてお話したいと思います。

私的におすすめと思う点や、実際よくあるパターン、定番のツアーコースなどについてです。

ツアーは料金相応な部分もあると思いますが、自分に合ったコースを選ぶのに、いろいろ参考にしていただければと思います。

後半には、イタリアならではの注意点、観光するのに知っておくと役立つポイントも載せておきますので、出発前にご一読いただければと思います。

チェックしたいポイント

おすすめ・理想なこと、たいていのツアーでありえる難点などです。

  • バチカン美術館は入っているか
  • ツアーでもよく歩くか?
  • 自由行動でのホテル立地
  • オプションのないコース
  • 高速鉄道に乗る
  • 冬のイタリアはおすすめか

バチカン美術館は入っているか

ローマのバチカンには見どころが2つあって、1つはサンピエトロ寺院で、もう1つがバチカン美術館。イタリアが初めてだったら是非、このバチカン美術館には入りたいです。

その目的は、美術鑑賞というより、最後に入るシスティーナ礼拝堂です。

天井と壁一面に、ミケランジェロによって描かれたフレスコ画『最後の審判』が広がる、次の法王を決めるコンクラーベでも有名なあの礼拝堂です。

よくパンフレットを見ないと、お手頃なツアーだと、サンピエトロ寺院しか入っていないものが多いので。

アイコンフォント-チェックもし含まれていないツアーで、見たいという場合は、終日自由行動があればその日に、自分でネットで予約して出直さなければなりません (わかっていて、自分で予約していくつもりなら〇)。

あと参考までに、団体でバチカン美術館に入場する場合は、裏からそのままサンピエトロ寺院へ行けますが、

サンピエトロ寺院入場のみの観光では、表の大広場でセキュリティー検査に並ばなければいけません。いつも30分~とかなり長い行列なので、最近は、外観のみの観光というコースもできています。

ツアーでもよく歩くか?

歩く距離は他の国より多めです。というのは、旧市街の多くは世界遺産に登録されていて、市の規制でバスが中心部に入れないためです。

ミラノ、ヴェローナ、ベネチア、フィレンツェ、シエナ、ローマ、マテーラ、アルベロベッロと、ほぼすべての街で。

例えばフィレンツェでは、バスを降りてから街中心まで徒歩20分、その先もずっと徒歩観光で、バスは最初と最後だけです。大方のツアーはまずこのパターンだと思ってよいです。

ですがツアーによっては、ローマやフィレンツェでは、黒いミニバンに分乗して観光スポットの目の前まで行ってくれるというものもあるので、歩くのが困難という方は、検討されるとよいと思います。

自由行動ありでのホテル立地

ふつうのツアーで泊まるホテルは、まず郊外だと思った方がよいですが、嫌なのは、終日自由行動がある場合です (例えば、最終日ローマで)。

基本的に自由行動は、メトロなどの公共手段を使って自力で街中まで行きますが、ローマの場合は割と面倒な感じもあります。

南西や南に位置するホテル利用も多く、メトロに乗る駅に行くまでも市バスが必要な場所だったり。そしてメトロ利用はスリも注意、かといってタクシーはけっこう料金もかかるし。

まあでもそんなことはふつうで、皆様いつもされています。もしそれだと大変という方は、街中ホテル泊のコースを選ぶのも手です。

利用ホテル一覧が、パンフレットの下部に載っているはずなので、だいたいどの辺りの立地が多いか、ツアーを決定する前に見ておくとよいです。

料金比較をするなら、例えば南西約18kmにあるホテル「メルキュール・ローマ・ウエスト」からテルミニ駅まで、タクシーだと40ユーロ位。

2人で乗れば往復で1人40ユーロなら、街中泊のツアー代金よりは安く上がるかもしれません。

ですが時間的なこともあります (45分前後)。公共機関利用なら、片道1時間はかかりますし。それに自由食でも、レストランが多い街中泊は便利でよいです (たいてい駅近く泊)。

ついでにローマに限らず、ベネチアも、本島に泊まるコースを選べば、時間を気にせず夕方~の人が少なくなってからの散策、夜のバーカロ巡り、早朝も散歩可と、楽しみ倍増なのです。

オプションのないコース

初めてのイタリアツアーだったら、観光が初めからすべて含まれているコースを選ばれることをおすすめします。というのは、どの道すべて見たいからです。

自由行動があるコースというのは、自由行動をしたいから、自力で動けるから選ぶのであって、そこでオプションを申し込むのだったら、という意味でです。

基本的に全体が同一行動の方が、団体やバスの動きが効率的ですし、オプションを申し込んだ方が高くつくこともあるので (ローマの夜カンツォーネに行くOPなどは、また別ですが)。

とはいえ自力で動くのは不安という方でも、食事に関しては、自由食が1~2回あるものが私的にはおすすめです。

自由食に関しての記事は ↓↓↓ をご参照下さい。

高速鉄道に乗る

理想としては、フィレンツェ~ナポリ間で一度乗りたいですね。というのは、まず全体の大枠として、たいていのフライトはミラノIN・ローマOUT (またはその逆)。

ミラノからスタートした場合、フィレンツェ→ナポリ間を高速鉄道で一気に行ってしまえば、バスでナポリ→ローマに戻り、ローマから出国と効率よくできるからです。

ローマ以南が、行ってまた戻るという往復行程になるので、ローマ~ナポリのバス移動 (片道3時間と長い) を1回にできるのです。

乗る列車は、フレッチャロッサ (赤とシルバーの旧ユーロスター) かイタロ (茶のフェラーリー特急)で、どちらに乗るかはその時の取れ具合で違います (別にイタロだからよいとかはないです)。

冬のイタリアはおすすめか

空いているのでおすすめです。気候的なベストシーズンは、5月や10月の春・秋だと思いますが、混雑度は半端じゃないです。一度10月初旬にバチカン美術館に入ったら、まったく身動きが取れないほどでした。

青の洞窟に入れる確率や、海リゾート的な面で考えると夏かもしれませんが、夏はものすごく暑い。ツアーでの観光はどちらかというと、街歩きや美術館なので、その点からみると冬の方がもってこいなのです。

ですが、冬はカプリ島が入っているコースは選ばない方がよいと思います。夏に行けば絶対入れるわけでもないですが、やはり冬は確率的に低くなるので。冬はポンペイ遺跡に行くのがよいです。

典型的なコースは

定番8日間コース

ミラノ→ (ヴェローナ)→ ベネチアフィレンツェ (ピサ)→ ローマ→ (ナポリ+アマルフィ海岸ドライブ/カプリ島/ポンペイ遺跡)、もしくはローマから始まる逆回り

ナポリが入ったコースがよい場合は、ローマからの片道3時間のバス往復となるので、できれば片道はフィレンツェ~ナポリ間で列車を使いたいところ。もしくはたまにナポリOUTのコースも。

もし今後、南イタリアのコースに行く予定があるなら、ナポリへは行かず、ローマでたっぷり自由行動するのもよいでしょう。

★またツアーは販売戦略として、定番ではない街や・流行りの地を1つ入れる傾向があり、2019年辺りではチヴィタ・ディ・バーニョレッジョ (ローマの北120km) に行くコースをよく見ました。

10日間ロングコース

例えば、上記の8日間に南部を付け加えたコース。ローマINなら、カプリやアマルフィをやって、マテーラ→ アルベロベッロまでやって戻ってくる。

北上は、ナポリから高速列車に乗りフィレンツェへ (スーツケースは同じツアーバスに載せたまま)→ ベネチア→ ミラノでOUT。駆け足になりますが、かなりあれこれ観光できます。

定番都市のツアーでの回り方については ↓↓↓ をご参照下さい。

イタリアは一度きりと言わず、何回も行きたくなる国で、上の定番コースでも2回目という方も多いです。ですが定番コースの次は是非、北や南のコースにも行かれるとよいと思います。

北や南は、同じ国でも全然雰囲気が違います。ついでながら、ざっとどんな感じの観光地があるか載せておきます⇒

北イタリア、ドロミテ街道

ドロミテ街道・・・ベネチアの北、ボルツァーノ~コルティナ・ダンペッツォ間に、スイスとはまた違ったドロマイト(苦灰石)地質の3000m級の山々、湖が展開する景勝エリア。

湖水地方・・・ガルダ湖 (ヴェローナ近く、最大の湖)のシルミオーネ、コモ湖でクルーズや、マッジョーレ湖 (ミラノ北)。

北西チェルビニアにて、イタリア側からマッターホルン(モンテ・チェルビーノ) を見る。クールマイユールにて、ロープウェイでエルブロンネル展望台に上がり、モンブラン(モンテ・ビアンコ) を望むなど。

北西リビエラ海岸にある海洋国家だったジェノヴァや、小入り江にへばりつくように家が建つ5つの村チンク・エテッレなど。

南イタリア、シチリア島

ナポリから夜行船で、シチリアの州都パレルモへ (ノルマンやアラブなど外国支配が長かったため、各国様式が融合した宮殿・教会など) &モンレアーレ (ベネディクト派修道院の山上門前町)

アグリジェント (「神殿の谷」に広がる20あまりの古代遺跡)

カルタジローネ (上の旧市街と下の新市街をつなぐ、142段の陶器タイルで装飾されたサンタ・マリア・デル・モンテ大階段=ラ・スカーラが名所)

シラクーザ (ギリシャ植民都市として建設され大発展をとげた街)

タオルミーナ (海抜250mにあるリゾート、エトナ山とイオニア海を望むギリシャ劇場など)

メッシーナ海峡から本土に渡り、アルベロベッロやマテーラを回って、ナポリも街中を歩いてじっくり観光

観光に役立つ事前勉強

ドゥオモって何?

大聖堂 (カテドラル、伊カッテドラーレ) のこと。街によって慣習的呼び方が違うそうです。

では大聖堂とは?その地区の司教の椅子がある司教座聖堂のことで、格式が高い教会です。

イタリアのドゥオモの特徴は、本堂・鐘楼・洗礼堂が、それぞれ分かれているものもあるという点でしょうか (フィレンツェ、ピサなど)。

歴史・キリスト教・建築様式

イタリアに限らずヨーロッパ旅行は、最低限の歴史、キリスト教、建築様式を知ってから行くと、より実り多いものになるかと思います。

歴史 

イタリアは違う州に行くと、まるで別の国に来たように感じます。それもそのはず、つい近年の1861年に統一するまではバラバラな国だったからです。

例えば、ベネチアは海洋国家であったし、フィレンツェはメディチ家によって統治されていたなど。

さらに続けると、ベネチアは共和国で治安がよかった (ドゥカーレ宮の外観は優雅)。対しフィレンツェは内部貴族の争いが酷く (ベッキオ宮は要塞のよう)、

皇帝派 vs 教皇派 (さらに教皇黒党・白党、なので皇帝派のダンテは亡命)→ペストという天罰が下り、メディチ家が現れて...といった感じで。

キリスト教 

例えば、サンピエトロ寺院の「ピエトロ」って何?とならないように、最低限の聖人は知っておきたいところです。また言語によって呼び方が異なるので注意⇒ ピエトロは日本語でペテロ (12使徒の筆頭)。

さらに宗教画のテーマになっている用語、「受胎告知」などは知っておきたいです。

建築様式 

簡単にロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロック、ビザンチン等の違いを知っておいた方がよいです。というのはヨーロッパは教会観光がかなりのウェイトを占めるからです。

例えばミラノのドゥオモは、ゴシック様式⇒アーチの先が尖頭型になっているなど。

ここではほんのさわりだけですが、あと詳しくは本などで勉強してみて下さい。

イタリアでの注意点

イタリアツアー用の両替

ツアーで現金が必要なのは、昼・夕食時の別料金のドリンク代 (5ユーロ×2~とか)、枕銭0.5~1ユーロ、バス運転手さんから水を買う (1ユーロ×~)、トイレチップ (0.7×~)、×現地での日数分で、

8日間のツアーなら、正味5日間で、1日30ユーロ位で考えると×5=150、1ユーロ=約130円として、最低=2~3万円分くらいでしょうか。

団体行動以外の、自由食や個人でのお買い物はカード払いで大丈夫です。

ただ傾向として、イタリアはドリンク代がそんなに安くもなく、さらに露店でちょっと何か買ったり、ジェラートを食べたりと、なにかと現金を使ってしまう感じはあります。

なのでユーロ現金への両替は、いつもよりは若干多めがよいかもしれません (日本で済ませる)。

足りなくなって現地で追加両替するよりは、余って日本で再両替した方がレート的によいので。

でも、やりすぎは✖。スリもいるので!保険に入っていても現金盗難は補償してくれません。

あとツアーで立ち寄るショッピングについてですが、日本円で払える店も多く、また現金払いだと免税手続きで先に引いてくれたりの優遇があったりします。

立ち寄りは、他の国に比べると多めかもしれません (北・南イタリアは別)。

他に、現金での支払いは1000ユーロまでという法律があります (脱税防止対策?)。

スリに注意

スリは必ずいるので、すぐ使う小銭以外のお金はバッグの奥か・二重チャックの中に入れ、できれば鍵もかける。

トレビの泉で投げるコインを出すのに、全財産が入ったブランド財布を全開するなど絶対ダメ、予め別の場所で用意。

バッグの持ち方は、たすき掛けにし、必ず前に持つ。パスポートは身に着けて (首から下げるなど)。でもふつうに気を付けていれば大丈夫です (狙われやすい人にならなければ)。

リュックサックの持込禁止

美術館や一部の教会では (ウフィツィ美術館やサンマルコ寺院など)、リュックサックや大きなバッグの持込が禁止です (個人ならロッカーに預けに行くこともできますが、ツアーだとそんな時間はない)。

ですので、貴重品を入れるコンパクトなバッグを用意していくのがよいです (大きなバッグはバスに置いていけます)。

まとめ

いかがでしたでしょうか。前半は、それはわかってるけど~という項目も多かったかもしれません。でもその「わかっている」ということが大事だと思うので取り上げました。

旅行とは見えない商品なので、お申込みいただいたらそれで終わりではなく、実際行ってからが大事です。

なのでよくあるパターンや注意点、起こり得そうなことは、なるべく事前に知っておいて、自分の予想したものに近い内容で進んでいくことが、よい旅行をするコツではないかと私は思います。

後半は、出発前の挨拶電話や、現地に行ってからも説明されることですが、現地での注意点や、観光をより深く楽しむためのヒントといったお話でした。

別のページでは、各街でのツアー観光の流れ、自由食におすすめの料理や手頃なレストランも紹介してますので、是非あわせてお読みいただければと思います。より楽しく、かつ安全なご旅行を。

それではどうぞ、よい旅を!お気をつけていってらっしゃいませ!

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